ページ番号1090361 更新日 令和5年10月13日
咽頭結膜熱はアデノウイルスによる感染症です。主に夏に小児を中心に流行する感染症です。プールでの感染があることから「プール熱」とも呼ばれます。最近の傾向として、冬季にも小流行がみられることがあります。
主な症状は、39℃前後の発熱、咽頭炎(のどの痛み・発赤など)、結膜炎(目の充血、めやになど)を3主症状とし、その他リンパ節の腫れ、腹痛、下痢などが生じることがあります。症状は1〜2週間でおさまります。頻度は高くありませんが、重症化した場合は肺炎などを合併することがあります。治療はそれぞれの症状に対する対処療法が中心になります。結膜炎が強い場合は眼科での治療が必要になります。
都内の小児科定点医療機関(注)からの第40週(10月2日から10月8日まで)における患者報告で、警報レベルにある保健所の管内人口の合計が都全体の人口の30%超となり、都全体としての警報基準に達しました。都内の咽頭結膜熱の患者報告が都全体としての警報基準に達するのは、感染症法が施行された1999年以来初めてのことです。患者の約80%は5歳までの小児となっており、保育所等での複数感染事例も報告されていることから、注意が必要です。
(注) 定点医療機関:流行疾患の受診患者数を定期的に報告するよう都が指定した医療機関
感染力は非常に強く、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスによって感染(飛まつ感染)、あるいはウイルスが付着した手やタオルなどの患者が触れたものを介して感染します(接触感染)。
咽頭結膜熱は、特別な治療法やワクチンはなく、アデノウイルスにはアルコールは効きにくいため、流水や石けんによるこまめな手洗いや、咳やくしゃみをする時には口と鼻をティッシュ等でおおうなどの咳エチケットが大切です。また、プールや温泉施設を利用する際は、前後にシャワーを必ず浴び、タオルの共有は避けましょう。
最新の情報は、以下の東京都感染症情報センターのページをご覧ください。
杉並保健所保健予防課感染症係
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